スポーツや日常生活の中で、段差につまずいたり着地に失敗したりして関節をひねってしまう「捻挫(ねんざ)」。
誰にでも起こりうる身近なケガですが、「ただのスジ伸ばしだろう」と軽く見て放置すると、慢性的な痛みや関節の緩み(後遺症)につながる恐れがあります。
捻挫について

捻挫の中でも最も発生頻度が高いのが「足首の捻挫」です。2026年3月に公開された最新の疫学調査(PLOS One誌:新潟県のユースバスケットボール選手2,747名を対象とした調査)によると、15歳以下の選手の実に61.2%が足首の捻挫を経験していることが報告されています。
さらに同調査では、捻挫などのケガを経験した選手の12.4%が「慢性足関節不安定症(いわゆる捻挫癖)」を抱えていることも明らかになっています。痛みを我慢してプレーに復帰してしまうケースも多く、初期の適切な治療がいかに重要かが浮き彫りになっています。
症状の特徴

捻挫とは、関節に不自然な強い力が加わり、関節を支えている靭帯(じんたい)や関節包などの軟部組織が損傷した状態を指します。捻挫をすると、主に以下の4つの特徴的な症状が現れます。
1. 痛み(疼痛)
- 安静時痛: じっとしていてもズキズキと痛む。
- 圧痛(あっつう): 捻挫した部位(靭帯がある場所)を指で押すと強い痛みを感じる。
- 動作時痛・荷重時痛: 関節を動かしたり、足首であれば体重をかけたり(歩こうとしたり)すると激しい痛みが走る。
腫れと熱感(腫脹)
損傷した組織を修復しようと血液が集中し、炎症が起こるため、患部がポッコリと腫れ上がります。触ると周囲の皮膚よりも熱を持っている(熱感)のが特徴です。
内出血(皮下出血)
靭帯の損傷に伴って周囲の毛細血管が破れると、皮膚の下で出血が起こります。
受傷直後ではなく、数日経ってから患部の周辺(足首の場合は足の甲や指先の方まで)が青紫色や黄色に変色してくることがよくあります。
関節の不安定感(グラグラする感覚)
重度の捻挫により靭帯が完全に切れてしまうと、関節を固定する力が失われます。
「関節が外れそうな感覚がある」「力がうまく入らない」「グラグラして歩けない」といった症状がある場合は、重傷のサインです。





