成長期のスポーツを頑張るお子さんが「膝の下が痛い」と訴え始めたら、それはオスグッド病(オスグッド・シュラッター病)かもしれません。
サッカーやバスケットボールなど、走ったり跳んだりするスポーツで頻発するこの疾患は、適切な理解と対処が重要です。
オスグッド・シュラッダー病とは

米国国立衛生研究所(NIH)のStatPearlsなどの最新の公開データベース(2026年閲覧時点)によると、12〜15歳の思春期の子供におけるオスグッド病の発症率は約9.8%(男子11.4%、女子8.3%)と報告されています。
また、頻繁にジャンプやダッシュを繰り返すスポーツ層(サッカー、バスケ、バレーボールなど)を対象とした国内外の研究では、発症率が10〜20%に達するという報告もあり、スポーツに打ち込む成長期の子供にとって決して珍しくない疾患です。
オスグッド病の原因

オスグッド病は、一言で言えば「成長途中の柔らかい骨」と「筋肉による過度な引っ張り(オーバーユース)」の摩擦によって起こります。具体的には以下の3つの要素が重なることが主な原因です。
1. 骨の成長と筋肉のアンバランス
成長期(男子10〜15歳、女子8〜12歳頃)は、急激に骨が伸びる時期です。しかし、筋肉や腱の成長は骨の伸びるスピードに追いつけません。
結果として、太ももの前の筋肉(大腿四頭筋)が常にピンと張った状態になり、膝の下の骨(脛骨)を強く引っ張り続けてしまいます。
2. 繰り返される動作(オーバーユース)
ダッシュ、ジャンプ、ボールを蹴るなどの動作は、大腿四頭筋を激しく収縮させます。この筋肉の力は膝のお皿(膝蓋骨)を通って、膝下の脛骨粗面(けいこつそめん)という部分に伝わります。
スポーツでこの動作が繰り返されることで、引っ張られる部位に過剰な負荷がかかります。
3. 成長軟骨の脆弱性
大人の骨であれば筋肉の引っ張りに耐えられますが、成長期の子供の脛骨粗面はまだ一部が柔らかい「軟骨」の状態です。
強い力が繰り返し加わることで、この軟骨部分が剥がれそうになったり、微細な損傷を起こして炎症(牽引性骨端炎)が発生します。





